不妊治療④ 運命の採卵日 〜全身麻酔による不思議体験〜
採卵日当日。
今日は全身麻酔をするので行き帰りは旦那さんに送り迎えしてもらいます。
指定された時間より20分程早くクリニックに着きました。
指定の時間8:45が過ぎ、9時を過ぎてもなかなか呼ばれません。
受付の人にまだですかと聞いてみるも、もう少々お待ちくださいと言われたので
そわそわしながら待合室でTVを見ていました。
ちょうど東京リベンジャーズの映画をやっている頃で吉沢亮君が出ていました。
9:15頃ようやく呼ばれ、
朝自宅で採取してもらった旦那さんの精液を提出場所に出しに行きます。
その後安静室に移動し、スリッパと病衣に着替えます。
着替え終わると看護師さんに言われるがままベッドに横になり、
血圧測定、リストバンドの確認・装着後、点滴をされます。
そしていよいよ採卵室に移動します。
いかにも手術室な感じがして緊張が増します。
診察台に横になると
体にペタペタと心電図モニターやら血圧計やらが装着されていきます。
診察台が上がっていく中、緊張が伝わったのか
看護師さんが「緊張しますよね。初めてですもんね。」
と声をかけてくれて少しホッとしました。
いつの間にか先生がいて
「はい、じゃあ今日は採卵ですね。頑張りましょうね。」と声をかけてくれます。
先生がいつものように経膣エコーでお腹の中を確認し、
「じゃあ、麻酔が入りますね〜」という看護師さんの声を聞きながら
麻酔が効いてきたのか、ここからがすごい体験でした。
聴覚だけ残っている感じで看護師さんや先生の声が聞こえる中、
幾何学模様の壁の中をジェットコースターでビュンビュン進んでいるような
状態になりました。
時間が、周りが物凄いスピードで流れていくんです。
しかもその間ずっと音楽が鳴っていて、曲はヒゲダンのCry Babyでした。
やがてジェットコースターが光の中に飛び込んで、
次の瞬間には自分がうーうー唸っている声が聞こえてきました。
看護師さんが「あと少しですよー!頑張りましょうねー!」と声をかけてくれています。
確かに唸っているのは自分なんだけど、
それをちょっと離れた上の方から見ているような感覚でした。
痛みは無いんですが何となく苦しくて痛いような気がしてうーうー唸ってるんです。
しばらくすると先生の「はい、終わりですー。」
という声が聞こえ、どうやら採卵は終わったようです。
ぼんやりとした意識の中、ガラガラとストレッチャーで安静室まで運ばれていきました。
次回、「運命の採卵日 〜採卵後、安静室にて〜」